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古い家は売れる?古家付き土地の売却方法
カテゴリ:売却お役立ちコラム  / 更新日付:2026/04/07 00:00  / 投稿日付:2026/04/07 00:00

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古い家は売れる?古家付き土地の売却方法

「築40年以上の古い家が建ったままだけど、売れるのだろうか」「解体してから売った方がいいのか、それとも古家付きのまま売り出した方がいいのか」——こうした迷いを抱えながら相談にいらっしゃる方は、札幌でも非常に多くいらっしゃいます。結論からお伝えすると、古い家が建ったままでも売却は十分に可能です。ただし、どの方法を選ぶかによって、手元に残る金額や売れるまでの期間が大きく変わってきます。この記事では、古家付き土地の売却方法を3つのパターンに分けて整理し、それぞれのメリット・デメリット、そして価格設定や買主心理についても実務目線でお伝えします。

まず「古家付き土地」とはどういう意味か

「古家付き土地」とは、価値がほとんど残っていない古い建物が建ったままの状態で、土地として売りに出す物件のことを言います。不動産広告などでは「古家あり」「現況渡し」という表記で掲載されることが多いです。

一般的に、木造住宅の法定耐用年数は22年とされています。これは税法上の計算に使われる数字であり、「22年を超えたら住めない」という意味ではありませんが、査定上は建物の価値がほぼゼロとみなされることが多くなります。つまり、築年数が22年を超えた戸建ては「土地代+解体費用を差し引いた価格」で評価されるのが基本です。

ただし、「建物の価値がない=売れない」ではありません。土地そのものに需要があれば、古家が建っていても買主は見つかります。大切なのは、「どうやって売り出すか」という方法の選択です。

【補足】法定耐用年数とは?
税務上、資産の価値がなくなるまでの年数を法律で定めたものです。木造住宅は22年、鉄筋コンクリート造は47年などと定められています。査定でも参考にされますが、あくまでも目安であり、建物の実際の状態(リフォーム歴・管理状態など)によって評価は変わります。
古い木造住宅の外観と土地の様子

築年数が経過した戸建ては「土地として売る」という発想が重要になります

古い家はなぜ敬遠されがちなのか——買主の本音

「古い家が建っていると売れにくい」と聞いたことがある方も多いと思います。確かに、買主の一部は古家付き土地を敬遠します。その理由を正直に整理すると、次のようなことが挙げられます。

解体費用の負担が読めない

買主が建て替えを前提に購入する場合、古家の解体費用が別途かかります。札幌では木造住宅の解体費用の目安はおおむね100万円〜200万円程度ですが(建物の規模・構造・廃材処理の状況による)、事前に正確な金額が分からないため、購入を躊躇するケースがあります。

隠れた瑕疵(かし)への不安

古い建物には、外から見えない欠陥——たとえば雨漏り跡、シロアリ被害、基礎のひび割れ、アスベスト含有建材など——が潜んでいる可能性があります。買主にとっては、「買った後で予想外の問題が出てくるかもしれない」という不安がぬぐえません。

【補足】瑕疵(かし)とは?
物件に通常期待される品質や状態が欠けていること。売主は買主に対して、知っている瑕疵を事前に告知する義務(告知義務)があります。隠れた瑕疵については、引き渡し後に問題が発覚した場合に売主が責任を問われることがあります。

融資(住宅ローン)が使いにくい場合がある

古家付き土地を購入する場合、建物に担保価値がないため、金融機関によっては住宅ローンの審査が通りにくくなることがあります。現金購入か、土地購入と建物建築を一体で資金調達する「つなぎ融資」などを使う必要が出てくることもあります。

ただし、これらはあくまでも「一部の買主が感じるデメリット」であり、古家付きでも積極的に購入を検討する層は確実に存在します。「建て替えたい人」「リノベーションしたい人」「投資目的の人」——こうした層に届く売り方ができれば、古家付きのままでも売却は十分に実現します。

売却方法①:古家付きのまま現状渡しで売る

不動産会社との売却相談の様子

古家付きのまま売り出す方法は、費用をかけずに売却活動を始められるのが最大のメリットです

古家付き土地の売却方法として、もっともシンプルなのが「現状のまま売り出す」方法です。建物はそのままの状態で、「古家あり」として広告掲載し、土地として評価した価格で買主を募ります。

メリット

まず、売主側の初期費用がかかりません。解体費用(100万円〜200万円程度)を先払いする必要がなく、売却代金から費用を処理できます。また、買主によっては「解体のタイミングを自分で決めたい」「まず購入価格を抑えてから、後で解体費用を自分でコントロールしたい」という考え方の人もいます。こうした買主にとっては、古家付きのまま売り出されている方がかえって好都合なのです。

さらに、建物が残っている間は固定資産税の「住宅用地特例」が適用されるため、更地にした場合と比べて固定資産税の負担が低く抑えられます(更地にすると最大6倍になる場合があります)。売却活動が長引いた場合でも、建物が残っている間はこの恩恵を受けられます。

【補足】住宅用地特例とは?
住宅が建っている土地は、固定資産税・都市計画税が軽減される制度です。小規模住宅用地(200㎡以下の部分)は固定資産税が6分の1、都市計画税が3分の1に軽減されます。建物を取り壊して更地にすると、この特例が適用されなくなるため、税負担が大幅に増える点に注意が必要です。

デメリット

一方で、古家付きのまま売り出すと、買主が解体費用を価格交渉の材料にしてくることがあります。「解体費用が100万円かかるから、その分値引きしてほしい」という交渉はよく起こります。また、建物の状態によっては内覧時に印象が悪くなることも否定できません。

加えて、住宅ローンの利用が制約される買主層もいるため、現金購入者や投資家が主なターゲットになりやすく、一般の住み替えニーズの買主にはリーチしにくい面もあります。

こんな方に向いています

解体費用を先に出したくない方、売却活動の初期段階でまず市場の反応を見たい方、急いで売却する必要がない方には、まず古家付きで売り出してみるという選択肢が有効です。

売却方法②:解体して更地にしてから売る

古い建物を取り壊して更地にしてから売り出す方法です。不動産広告上は「更地渡し」と表記されます。

メリット

更地にすることで、買主の選択肢が広がります。住宅ローンを使いたい一般のファミリー層や、注文住宅を建てたい方など、古家付きでは取りこぼしていた買主にもアプローチできるようになります。また、物件の見た目がすっきりするため、内覧(現地見学)の印象が良くなることも期待できます。

売主が「解体更地渡し」を条件として売り出す場合は、解体が完了してからの引き渡しになるため、買主にとっては安心感があります。

デメリット

最大のデメリットは、解体費用を先に負担しなければならない点です。木造住宅の解体費用は、建物の延床面積や立地条件(重機の入れやすさなど)、廃材の処理費用によって変わりますが、札幌では一般的な戸建てで100万〜200万円程度が目安です。この費用は、必ずしも売却価格に上乗せできるわけではありません。

また、前述のとおり、更地にすると住宅用地特例が外れるため固定資産税が増加します。売却活動が長引いた場合は税負担が重くなる点にも注意が必要です。さらに、一度解体してしまうと元に戻すことはできないため、後から「古家付きのまま売ればよかった」と気づいても手遅れになります。

こんな方に向いています

土地の条件が良く(立地・形状・接道状況がしっかりしている)、解体費用を先払いできる資金的な余裕がある方。また、買主ターゲットを「新築を建てたい一般ファミリー」に絞り、幅広い層にアプローチしたい場合は、更地渡しが効果的です。

更地になった土地の様子と重機

解体後の更地は買主の間口が広がりますが、先に費用が発生する点を踏まえた資金計画が必要です

売却方法③:リノベーション前提で売り出す

近年、札幌でも増えているのが「リノベーション前提の売り方」です。古い建物を完全に壊すのではなく、「リノベして住む前提」の買主に向けて売り出します。

どういう買主を想定するか

自分でフルリノベーション(全面改装)をして住みたいという方や、賃貸物件として改装して活用したい投資家などが主なターゲットです。こうした買主は「自分の好みに改装したいから、きれいなリフォーム済みの物件より素の状態の物件がほしい」という志向を持っています。

メリット

解体費用が不要なため、売主側のコストがかかりません。また、リノベーション好きな買主層は古家の状態についておおらかに受け止めてくれることが多く、建物の傷み具合が多少あっても「どうせ全部直すから」という感覚で受け入れてもらいやすい傾向があります。

さらに、こうした買主はこだわりを持って家を探している層が多く、条件さえ合えば成約スピードが速いこともあります。

デメリット

ターゲット層が限られるため、買主が見つかるまで時間がかかる場合があります。また、「リノベ前提」という打ち出し方をするためには、建物が最低限の構造を保っている必要があります。老朽化が激しく、柱や基礎が傷んでいる場合は、リノベのベースとして使えないと判断されることもあります。

こんな方に向いています

建物がまだある程度しっかりしており(構造躯体が健全)、個性的なリノベ物件を探している買主に届けたいケース。また、コストをかけずに売却活動を開始したい方にも向いています。

3つの方法、どれを選ぶべきか——判断のポイント

3つの売却方法を比較検討しているイメージ

3つの方法は「どれが正解」ではなく、物件の条件と売主の状況に合わせて選ぶことが重要です

3つの売却方法のどれが最適かは、次の要素を組み合わせて判断するのがベストです。

①土地の立地・形状・接道条件

駅近・バス便が良い・商業施設が充実しているエリアであれば、更地にして幅広い買主にアプローチする方が売れやすくなります。一方、郊外や需要がやや弱いエリアでは、解体費用を先に出しても売却価格に反映されにくいことがあります。

②建物の状態

建物が著しく老朽化していて危険な状態(屋根が落ちそう、柱が腐っているなど)であれば、古家付きのままでは買主に敬遠される可能性が高く、解体を検討する必要があります。一方、多少傷んでいる程度であれば、古家付きやリノベ前提での売り出しも十分に機能します。

③売主の資金的な余裕とスケジュール

解体費用を先払いできる余裕がある場合は更地渡しの検討ができますが、費用を先払いしたくない・できない場合は古家付きで売り出す方が現実的です。また、急いで売りたい場合は買取業者への直接売却(解体なし・現状渡し)という方法も選択肢に入ります。

④不動産会社のアドバイスを優先する

最終的には、地元の不動産事情に詳しい会社に査定を依頼し、「この物件には古家付き・更地・リノベのどの方向性が合っているか」を実務的な視点でアドバイスしてもらうことが、もっとも確実な判断方法です。机上の情報だけでなく、現地を見た上での意見が重要です。

【方法選択の簡易チェック】
  • 解体費用を先払いする余裕がない → まず古家付きで売り出す
  • 立地が良く、ファミリー層ターゲット → 更地渡しを検討
  • 建物がまだ構造的に使える → リノベ前提も選択肢に
  • とにかく早く現金化したい → 買取業者への直接売却

価格設定の考え方——査定額の読み方

古家付き土地の査定では、「土地の価格」から「解体費用の相当額」を差し引いた金額が売り出し価格の目安になることが多いです。式にすると次のようなイメージです。

古家付き土地の価格の目安:
土地の価格(㎡単価 × 面積)― 解体費用の目安(100万〜200万円)= 売り出し価格のベース

ただし、これはあくまでも目安です。土地の形状・接道状況・周辺の取引事例・現在の市況などによって価格は変動します。また、「解体費用を控除しない(古家付きのまま)」で売り出す場合は、買主が価格交渉で解体費用分を値引き要求してくることが多いため、最初の売り出し価格にある程度の交渉余地を持たせておくことも実務上の知恵です。

「高すぎる査定額」に注意

複数の不動産会社に査定を依頼した際、突出して高い査定額を提示してくる会社がある場合は注意が必要です。査定額が高くても、実際の売り出し価格が相場より高ければ買主がつかず、値下げを繰り返すうちに売れ残ってしまうことがあります。大切なのは「査定額が高いかどうか」ではなく、「その根拠が妥当かどうか」です。

札幌特有の注意点——雪・断熱・建物状態

札幌の雪が積もった古い戸建て住宅

札幌では冬の積雪や断熱性能が、古家付き土地の売却にも影響します

古家付き土地の売却において、札幌ならではの事情があります。首都圏の情報をそのまま当てはめると判断を誤ることがあるため、地域特有の視点で確認しておきましょう。

雪・凍害による建物の傷み

札幌は積雪量が多く、冬の寒さも厳しいため、古い建物は凍害(水が凍ることで建材が割れたり膨張したりするダメージ)の影響を受けやすい環境です。給排水管の凍結・破裂、基礎のひび割れ、屋根材の劣化などが首都圏より早く進む傾向があります。買主も「北海道の古家だから傷みが進んでいるかもしれない」と意識している場合が多いため、売り出す前に現状の建物状態をある程度把握しておくことが大切です。

断熱性能の問題

古い建物は断熱材が薄かったり、サッシが単板ガラス(シングルガラス)だったりするため、現在の断熱基準(ZEHや次世代省エネ基準など)と大きく乖離していることがあります。特に「住みながら売却中」の場合は内覧時に寒さが伝わりやすく、第一印象に影響することがあります。こうした点は事前に買主へ正直に伝えることが重要で、告知義務の観点からも誠実な情報開示が求められます。

冬期間の売却活動と内覧対応

空き家の場合、冬期間に給排水の凍結防止処置(水抜き)をしていないと、配管が破裂して大きな修繕費用が発生することがあります。売却活動中に建物が空き家状態になる場合は、冬の管理を怠らないことが重要です。また、雪が積もった状態では土地の形状や境界が確認しにくいため、売却活動を雪解け後に合わせるかどうかの判断も、売却戦略のひとつです。

アスベスト含有建材の可能性

1990年代以前に建てられた建物には、アスベスト(石綿)を含む建材が使用されている可能性があります。解体時にアスベスト含有建材が確認された場合、特殊な処理が必要になり解体費用が大幅に増加することがあります。売り出し前に専門家へ確認を依頼しておくと、後から想定外の費用が発生するリスクを減らせます。

よくある質問

Q. 築50年の家が建ったままでも査定してもらえますか?
A. はい、もちろん査定可能です。築年数がどれだけ経過していても、土地としての価値は別途評価されます。建物の状態によっては古家付きのまま売れるケースも多くありますので、まずはお気軽にご相談ください。
Q. 解体してから売ると、必ず高く売れますか?
A. 必ずしもそうとは限りません。解体費用を先払いしても、売却価格に上乗せできないケースもあります。エリアの需要・土地の条件・買主のニーズによって判断が変わりますので、不動産会社に相談してから決めることをおすすめします。
Q. 古家付き土地の売却は時間がかかりますか?
A. 条件の良い立地であれば古家付きでも早期に成約する例は多くあります。一方、立地条件が弱い場合や価格設定が相場と合っていない場合は時間がかかることがあります。価格設定と売り出し方の工夫が重要です。
Q. 古家の解体費用は売却代金から支払えますか?
A. 買主との合意次第ですが、「売主負担の解体更地渡し」とする場合、引き渡し前に解体を完了させる必要があります。そのための資金を事前に用意するか、つなぎ融資などを活用する方法があります。詳しくは担当者にご相談ください。
Q. 「現状渡し(げんじょうわたし)」とはどういう意味ですか?
A. 物件の現在の状態のまま(修繕・解体などをせず)売主から買主へ引き渡すことです。古家付き土地の売却では「現状渡し」の表記が使われることが多く、買主は購入後に自分で解体・改修することを前提に購入します。

まとめ

古い家が建ったままでも、売却は十分に可能です。大切なのは「古家が邪魔」という発想をいったん外して、「土地として、どう売り出すか」という視点で考えることです。

3つの売却方法——①古家付きのまま現状渡し、②解体して更地渡し、③リノベーション前提——には、それぞれ異なるメリットとデメリットがあります。どれが最適かは、土地の立地・建物の状態・売主の資金事情・売却のタイムスケジュールによって変わります。

札幌では、雪・断熱・凍害・アスベストといった地域特有の事情も加味した判断が必要です。首都圏の情報だけを参考にして進めると、後から想定外の問題が出てくることもあります。

「まず査定を受けてから判断したい」「古家付きで売れるかどうかを確認したい」という段階でも、ぜひお気軽にご相談ください。地元札幌の不動産事情を熟知したスタッフが、あなたの物件に合った売却方法を一緒に考えます。

まずは、今いくらで売れるかを確認しておきましょう

札幌の不動産は、物件の場所や築年数によって手取り額が大きく変わります。

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