カテゴリ:売却お役立ちコラム / 更新日付:2026/03/31 00:00 / 投稿日付:2026/03/31 00:00
更新日:2026年3月25日|トラストホーム株式会社
家を売るタイミングはいつ?2026年の不動産市況と札幌の売り時を解説
「そろそろ売ろうかと思っているけど、今が本当に売り時なのか判断がつかない」——そう感じている方は少なくないと思います。不動産の売却は人生でそう何度も経験するものではないですし、タイミングひとつで手取り額が大きく変わることもあるため、慎重になるのは当然です。
2026年の不動産市場は、金利の動向・地価の変化・物価の上昇など、これまでとは少し違う顔を見せています。「なんとなく今が売り時な気がする」という感覚は、あながち間違いではないかもしれません。この記事では、2026年現在の不動産市況を整理しながら、実際に売るタイミングをどう考えるべきかを、できるだけわかりやすくお伝えします。
2026年の不動産市況を、まず大まかに整理する
まず前提として、2026年3月時点の不動産市場がどういう状態にあるのかを整理しておきます。細かい数字よりも、大きな流れを把握しておくことが、売却タイミングを考える上での土台になります。
全国的な傾向:価格の上昇は続いているが、勢いに変化が出始めている
ここ数年、特に都市部を中心に不動産価格は上昇基調が続いてきました。新築マンションの価格高騰に引っ張られる形で中古物件の需要も高まり、「売り手市場」と言われる状態が長く続いていました。
ただ、2025年後半から2026年にかけては、少し様子が変わってきています。住宅ローン金利の上昇が買い手の購買力(※1)に影響し始め、特に価格帯の高い物件では「動きが鈍い」と感じる場面も出てきています。需要が消えたわけではありませんが、「何でも売れる」という状況とは言いにくくなってきています。
※1 購買力:購入者が実際にローンを組める金額のこと。金利が上がると同じ月々の返済額でも借りられる総額が少なくなるため、購買力が下がります。
インフレと物価上昇が「売りを急がせる」心理を生んでいる
物価の上昇も、売却判断に影響を与えています。建築資材や人件費が上がっているため、新築住宅の価格は高止まりしており、相対的に中古物件の「お得感」が保たれています。これは売り手にとってはプラスの材料です。
一方で、売却後に住み替えを検討している方には、次の物件を買う際のコストも上がっているという現実があります。「売ってから買う」ルートでも「買ってから売る」ルートでも、コストの増大は共通の課題になっています。
2026年の不動産市場は「上昇基調の継続」と「金利上昇による変化」が同時に進行しています
金利が上がると、なぜ「売り時」に影響するの?
「金利が上がると不動産が売りにくくなる」という話はよく耳にすると思いますが、なぜそうなのかをもう少し噛み砕いておきます。仕組みを知っておくと、今後の市況変化を自分で読むときにも役立ちます。
買い手の「毎月の返済額」に直接影響する
住宅の購入者の多くは住宅ローンを利用します。金利が上がるということは、同じ金額を借りても毎月の返済額が増えるということ。たとえば3,000万円を借りたとき、金利が0.5%上がるだけで月々の負担は数千円単位で変わってきます。
買い手側としては「同じ予算なら、より安い物件を探す」という行動につながりやすく、物件価格への下押し圧力(※2)が生まれます。
※2 下押し圧力:価格が下がる方向に働く力のこと。需要が落ちると売り手が値下げを余儀なくされることがあります。
金利上昇は「じわじわ効く」
ただし、金利の影響は一夜にして表れるわけではありません。契約済みの物件の引き渡しが続く間は成約事例が積み上がり、相場が維持されているように見えることもあります。実際に取引が減り始めるのは、数ヶ月〜半年後という場合も多い。だからこそ、「今は相場が高いから大丈夫」と思っていると、気づかないうちにピークを過ぎていた、ということも起こりうるのです。
2026年の金利環境:「低金利時代の終わり」を意識する必要がある
日本では長らく超低金利が続いてきましたが、2024年以降は日銀が政策金利(※3)を段階的に引き上げており、住宅ローン金利も上昇傾向が続いています。2026年3月時点では、変動金利・固定金利ともにコロナ禍以前と比べて水準が上がっており、買い手の購入条件が厳しくなってきています。
「今が底ではない」という状況の中で売却を考えるなら、今の相場がいつまで続くかを楽観視せず、売るなら早めに動くという姿勢も一つの合理的な判断です。
※3 政策金利:中央銀行(日本では日本銀行)が設定する基準となる金利。これが上がると、住宅ローンを含む各種ローンの金利にも影響します。
金利上昇は「買い手が動きにくくなる」サインでもあります。売り手にとっては早めの行動が有利になることも
札幌の地価・売却相場は今どうなっている?
全国的な話だけでなく、実際に物件のある札幌市内の状況も押さえておきましょう。
地価は上昇基調が続いているが、エリアによる差が大きい
国土交通省が公表している公示地価(※4)のデータでは、札幌市内の住宅地の地価は近年上昇が続いています。特に地下鉄沿線や利便性の高いエリア、中央区・豊平区・白石区などの人気エリアでは、依然として需要が強い状態です。
一方で、郊外や交通の便が悪いエリアでは横ばいか下落傾向のエリアもあり、「札幌全体が上がっている」と一括りにはできない状況です。自分の物件がどのエリアにあるかで、判断の重みが変わってきます。
※4 公示地価:国土交通省が毎年1月1日時点の土地の標準的な価格を公表したもの。不動産の相場を把握する際の参考指標として広く使われます。
マンションは根強い需要がある、一方で戸建て・土地は物件次第
札幌市内の中古マンションは、新築との価格差・利便性・断熱性(リノベーションしやすい点)などから根強い需要があります。特に駅徒歩10分以内の物件は、売り出しから比較的短期間で成約するケースも多く見られます。
戸建てや土地は、立地・築年数・建物の状態・土地形状などによって動きに差が出やすい状況です。「同じ区内でもこんなに反応が違うのか」と驚かれることもあります。
成約までの期間が少し長くなってきている物件も
2023〜2024年頃と比べると、売り出してもすぐに買い手がつく、という状況は少し変わってきています。購入を検討する方が以前より慎重になっているためか、成約までの期間が長めになっているケースも見られます。これは「市場が冷えた」というより、「買い手が吟味するようになった」というニュアンスが近いです。
札幌市内でも、駅近・利便性の高いエリアと郊外では相場の動きに違いがあります
「今すぐ売る」か「もう少し待つ」か——判断のヒント
ここが一番気になるところだと思います。正直なところ、「この日に売れば確実に高い」という正解はありません。ただ、判断の材料になる考え方をいくつか整理しておきます。
「待てば上がる」は、2026年時点では楽観的すぎる
過去数年間のように「とにかく待てば値段が上がった」という時代は、一区切りつきつつあります。金利上昇・需要の選別化・人口動態(※5)の変化——こうした要因が重なると、「ただ待つだけ」の戦略はリスクを伴います。
特に、築年数が古い物件や立地に課題がある物件ほど、時間が経つにつれて相対的な価値が下がりやすい傾向があります。「もう少し待ってから」という判断が、結果として損につながることもあるのです。
※5 人口動態:人口の増減・年齢構成・世帯数の変化のこと。人口が減少するエリアでは将来的に不動産の需要が落ちやすくなります。
「相場が高いうちに売る」という発想を持つ
不動産売却では、「最高値で売る」ことを目指すより、「高い水準のうちに売る」という考え方の方が現実的です。最高値はあとからしかわかりません。重要なのは、「今の相場はまだ高い水準にあるか?」を確認すること。2026年時点では、少なくとも急落している状況ではないため、今動くことは決して悪いタイミングではありません。
査定を受けることが、判断の起点になる
「売り時かどうか」を判断するには、まず自分の物件が今いくらで売れるのかを知ることが大前提です。頭の中だけで考えていても、実際の価格はわかりません。査定を受けることは売却の決断ではなく、あくまで「情報収集」です。査定額を見てから判断しても、まったく遅くはありません。
「今が売り時かどうか」の答えは、まず査定額を確認することで見えてきます
個人の事情別・売却タイミングの考え方
市況だけでなく、ご自身の状況によっても「売るべきタイミング」は変わります。よくあるケース別に考え方をご紹介します。
ケース①:住み替えを考えている方
今の家を売って別の家に移りたい場合、「売ってから買う」か「買ってから売る」かでリスクの取り方が変わります。2026年のように金利が上昇局面にある時期は、次の購入ローンの条件も変わるため、早めに動き始めることで選択肢が広がりやすくなります。売却に時間がかかることも見越して、余裕を持ったスケジュールで動くことをおすすめします。
ケース②:相続した物件を持っている方
相続した不動産は、時間とともに維持費・固定資産税・管理の手間がかかり続けます。特に空き家は、放置するほど建物の傷みが進むこともあり、売却価格にも影響します。「いつか売ろう」という気持ちはわかりますが、相続から3年以内であれば税制上の優遇措置(※6)が使える場合もあり、早めの行動が得になるケースも多いです。
※6 相続空き家の3,000万円特別控除:昭和56年5月31日以前に建築された家を相続した場合、一定の条件を満たすことで譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例。相続した日から3年を経過する年の12月31日までに売却することが条件の一つです。詳細は税理士にご確認ください。
ケース③:ローンが残っている物件を売りたい方
住宅ローンが残っていても、売却価格がローン残高を上回っていれば問題なく売却できます(これを「アンダーローン」と言います)。逆に残高より売却価格が低い場合(「オーバーローン」)は、別途資金の手当てが必要になります。まず今の相場で売れば手残りがいくらになるかを確認することが先決です。
ケース④:今は売るつもりがないが、将来的に売ることを考えている方
将来的な売却を視野に入れている場合も、今の相場を把握しておくことは意義があります。現在の市況が今後どう変化するかを考える基準点になりますし、「思ったより高く売れそう」となれば、計画を前倒しすることも選択肢に入ってきます。定期的に査定を受け、価格の変化をモニタリングすることをおすすめします。
「売り時を逃す」とはどういう状態か
「売り時を逃す」という言葉はよく使われますが、具体的にどういう状態かをイメージしておくことも大切です。
価格が下がってから後悔する、という典型例
最もシンプルなパターンは、「あのときに売っておけば○○万円高く売れたのに」という状態です。市況のピーク付近で売れた方と、少し待ったために価格が下がってから売った方では、同じ物件でも手取り額に大きな差が生まれることがあります。
この差は、都市部のマンションなどでは数百万円規模になることも珍しくありません。「少し様子を見よう」の判断が、長い目で見て損になってしまうケースです。
建物の老朽化が進んで、「売れにくい物件」になってしまう
もうひとつよくあるのが、「売るのを先延ばしにしている間に建物が傷んで、買い手がつきにくくなった」というケースです。特に木造の戸建てや、管理状態が悪化したマンションでは、時間が経つほど価値が下がりやすく、「いつの間にかリフォームしないと売れない状態になっていた」ということも起こります。
税制の優遇期間を過ぎてしまう
先ほど触れた相続物件の特例をはじめ、マイホームの売却益に関する特別控除(※7)など、適用に期限がある税制上の特例は複数あります。「ギリギリまで待っていたら期限を過ぎてしまった」ということがないよう、税制上のタイムリミットも確認しておきましょう。
※7 居住用財産(マイホーム)を売却した場合、一定の条件を満たせば譲渡所得から3,000万円を控除できる特例があります。適用条件の詳細は税理士または不動産会社にご確認ください。
「もう少し待とう」の繰り返しが、結果として売り時を逃すことにつながることもあります
よくあるご質問
- Q. 2026年は本当に売り時ですか?
- A. 一概に「今が売り時」とは言えませんが、金利上昇が続く中で買い手の購買力が落ちやすくなっており、相場が大きく上がることへの期待は持ちにくい状況です。待てば必ず上がるという見通しが立ちにくいため、売却を検討しているなら早めに情報収集を始めることをおすすめします。
- Q. 売却を急ぐと損をすると聞いたことがあります。どうすればいいですか?
- A. 「急いで売る」と足下を見られて値下げを迫られることがある、という意味では確かにリスクがあります。ただ、余裕を持ったスケジュールを組んで売却活動を始めれば、急がなくてよくなります。早めに動くことと、急いで売ることは別物です。
- Q. 査定だけ依頼して、売らなくてもいいですか?
- A. もちろん大丈夫です。査定はあくまでも「今いくらで売れるか」を確認するための情報収集です。査定を依頼したからといって売却を強制されることはありませんし、当社ではその点を丁寧にご説明した上で対応しています。
- Q. 他の不動産会社にすでに依頼しているのですが、相談できますか?
- A. もちろんご相談いただけます。「今の活動状況に不安がある」「査定額が適正かどうか確認したい」という方も歓迎しております。現在の契約状況についても合わせてアドバイスが可能です。
- Q. 売り時を判断するのに、まず何をすればいいですか?
- A. まずは査定を受けることです。「今の相場でいくらで売れるか」を知ることが、すべての判断の起点になります。査定額を見た上で、売るかどうか、いつ売るかを決めていただければ十分です。
まとめ:2026年の売却タイミングを考える上でのポイント
- 2026年の不動産市場は、上昇基調は続いているが金利上昇の影響で買い手の動きが変化しつつある
- 「待てば上がる」という楽観的な見通しは持ちにくい局面になっている
- 相続物件や築年数の古い物件は、時間が経つほど価値が下がるリスクがある
- 税制の特例には期限があるものもあるため、適用条件を早めに確認しておく
- まず査定を受けて、今の物件価値を把握することが判断の第一歩
売却のタイミングに「絶対的な正解」はありません。ただ、情報を持たずに判断を先送りにすることが、一番のリスクになることも多い。まずは今の相場と自分の物件の価値を知ることから始めてみてください。
当社では、売却のご予定がまだない方でも、相場の確認だけのご依頼を歓迎しています。「今いくらで売れるか」を確認した上で、ゆっくり判断していただければ十分です。
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